ファンタジー小説「Peace Keeper 赤き聖者」第百三十九話【謎めいた敵を追って】

「さてと、じゃあどうする?」 全員の前で今後の方針について問いかける湖張。 「何か案がある人は挙手」 そう言った後、タウンは腕を組み全体を見渡し最後はレッド君を見る。 当の本人は視線に気づくと、首を横に振り返答をする。 どうやら特に案はないようだ。 また、誰も手を上げなかった事を確認するなり山を見上げるタウン。 「誰も案は無いようだな。そうしたらまずは山道を使って頂上付近をめざそう。 二時間ほどで […]

ファンタジー小説「Peace Keeper 赤き聖者」第百三十八話【黒く謎めいた敵】

地面を突き破るように次から次へと黒い何かの体がはい出てくる。 小さな地面のかけらがいくつも打ち上げられては周囲にまき散らされていく。 その度に発せられる硬い物が割れる音。 揺れる大地。まるでこの世の終わりを告げる強大な魔物が現れるかのような雰囲気を出す。 そして巨大な体が現れたと思った直後、蛇のような長い何かが地中から飛び出してきて 生き残っていた皮膚の硬い魔物を一飲みしてしまった。 「何だよ、こ […]

ファンタジー小説「Peace Keeper 赤き聖者」第百三十七話【麓での戦い】

「さて、問題の山の麓まで到着したわけだ」 目の前にそびえ立つ緑に包まれた山の前で腰に手を当てて見上げるタウン。 「もう着いた感じ?でも魔物の姿は見えないね」 周囲を見渡しながら湖張がそう言うと彼女に顔を向けるタウン。 「そりゃそうだ。情報では麓もだが、山の中でも見かけたとのことだ。要するに捜索範囲はこの山全てで、そう簡単に見つかりやしない。」 「うわ、それって今日中には見つからない可能性が高くない […]

ファンタジー小説「Peace Keeper 赤き聖者」第百三十六話【山の麓へ】

その後の食事会は、何気ない話を交えつつ進んでいった。 タウンは完全に仕事モードの硬い姿勢を解き、気さくな面を大きく表し始め愉快な会になっていた。 今までの抜け目のなさから、それが場を和ませるための計算された振る舞いなのかは分からなかったが、空気が柔らかくなったことは事実であった。 話が弾んだこともあり、予想よりは長居してしまった一同。帰り際に翌日は宿の前で待ち合わせをして北の山へ向かう約束をつける […]

ファンタジー小説「Peace Keeper 赤き聖者」第百三十五話【アッシャー家の食事会】

豪勢に並ぶ食事。肉類やスープ、サラダに卵料理、はたまた甘味まで、ありとあらゆるものが10人掛けの大きな長方形のテーブルに並んでいる。 片側にはタウンを中心に左右にゼンと笑顔のチウルが、 向かい合うように湖張とラナナにが座っており、レドベージュは木箱を用意してもらい、その上に立って、テーブルから顔が出るようにしてもらっている。 「なんていうか、本当にそんな木箱で良かったんですか?」 少し不安そうな顔 […]

ファンタジー小説「Peace Keeper 赤き聖者」第百三十四話【アッシャー宅】

「・・・豪邸の部類・・・だよね?」 日が暮れ始めた街の中にある塀で囲まれた広めの敷地内にそびえ立つ大きな家の前でそう呟く湖張。その隣で家をジッと見つめるラナナとレドベージュ。 ユカリは小さくなってラナナの左腕にしがみ付いている。 「流石はアッシャーの末裔。権力は放棄しても財力はあるという事でしょうか」 家を見上げながらそう呟くラナナ。その言葉にタウンは頭を掻きながら反応する。 「いや、別にそっち方 […]

ファンタジー小説「Peace Keeper 赤き聖者」第百三十三話【先輩】

タウンに迫る光の塊。すぐそこに危機が迫っている。しかしあまりにも一瞬の事でどうすることも出来ない。ほんの一瞬の出来事なのだが、タウンにとってはとても長く感じられる光景であった。 しかしそんな彼に迫る光はもう一つあった。それは右方向から高速で迫る小さな山吹色の光弾であった。目にも止まらない程に速く、しかもタウンは気づいていない。 湖張の放った覇王爆炎弾がタウンの目の前まで差し掛かる頃には、山吹色の光 […]

ファンタジー小説「Peace Keeper 赤き聖者」第百三十二話【フォーアームズ】

真っ直ぐラナナに向かっていくタウン。しかしその道の途中で急停止し、左に90度ほど体を向け左手の剣で横方向に切り払う。 すると剣は白い光弾を弾き飛ばした。攻撃の主は湖張。ラナナに迫るタウンに向けて覇王拳を放っていた。 「正確な狙いだな」 ニヤッとしながら評価をするタウン。そんな彼に対して躊躇することなく飛び込み畳んだ鉄扇で縦方向に打撃を仕掛ける湖張。しかしすんでの所で避けられる。そこですぐさま切り返 […]

ファンタジー小説「Peace Keeper 赤き聖者」第百三十一話【もめごと】

「これはどういう事だ?」 5m程離れた距離でタウンがラナナに向かって問いかける。眼差しは強い。しかしラナナは威圧に負けない様子でため息を一つ。そして答える。 「どうもこうも無茶苦茶ですね。私たちはグリーンドラゴンの異変を感じ取り調査にきていただけです。むしろそちらの人がそこに倒れているグリーンドラゴンを狩っていたのですよ?」 冷たい視線を男に視線を向けるラナナ。寧ろ睨むようにといった表現の方が近い […]

ファンタジー小説「Peace Keeper 赤き聖者」第百三十話【グリーンドラゴンを狩る者】

研究所を出てから、山の上の方を目指す一行。特に手掛かりは無いのだが、とりあえず道に沿って登る事にした。 研究所の人々が作ったのか登山道のようなものがあり予想外に進み易く、とりあえず頂上まではそれほど時間がかからず到達できそうである。 「頂上まで登れば何か分かるかな?」 上の方を見上げながら問いかける湖張。レドベージュは彼女に視線を向ける。 「分からぬ。そんなに都合よく事が運ぶとは思えぬが、当てがな […]

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