ファンタジー小説「Peace Keeper 赤き聖者」第三話【いざ洞窟へ】

  • 2020.05.08

「それじゃあ行ってくるね」 着替えを済ませ、軽く老人に挨拶をする湖張(こはる)。 「おお、やはりよく似合っておるな。意外と動きやすかろう?」 孫娘の晴れ姿を見るかのようにうれしそうな顔を見せる老人に少し照れくささも感じる一方、未だに何故団扇に法被なのか腑に落ちていない湖張。 しかし意外なことに、特注の法被を身にまとってみると、とても軽い素材であり、尚且つ動きやすい事に気がつく。 それに付け加え魔法 […]

ファンタジー小説「Peace Keeper 赤き聖者」第二話【覇王の団扇】

  • 2020.05.05

「湖張(こはる)、これを持っていけ」 食事が終わり、湖張が食器を洗い終わった様子を確認すると 老人は白い団扇を目の前に差し出す。 「これは?」 湖張が不思議そうに団扇を見ると老人は話を続ける。 「これは覇王の団扇だ。特殊な武器じゃよ」 「え?武器?団扇が?」 理解に苦しむ表情を湖張が見せていると、苦笑いを見せるしかなくなる老人。 それはそうである。団扇を差し出されて武器と言われても、すんなりと理解 […]

ファンタジー小説「Peace Keeper 赤き聖者」第一話【スタート地点】

「・・・おかしいな、こんなはずじゃないんだけれど?」 やや高い声質の呟き。様子は落ち着いている。 年は16~17歳くらいであろうか。青い法被を身に纏った赤い瞳の娘で、綺麗な黒髪は背中まで届いている。 現在の彼女は洞窟の暗闇に包まれており、 唯一の暗闇への抵抗は右手に持っている僅かな光を放つランプのみ。 そしてその心もとない光は 自分の倍ほど大きく、そして威圧的な得体の知れない鎧の化け物を映し出して […]

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