2020年8月

ファンタジー小説「Peace Keeper 赤き聖者」第三十七話【犯人発見?】

賑やかな街の路地を抜けて再び落ち着いた雰囲気の池に到着する三人。 その途中で湖張はラナナと、とりとめのない会話をしながら歩いていた。 ラナナは一人っ子で両親に、それはそれは大切に育ててもらったらしい。 なので故郷から遠く離れた魔法学校へ寮に入って通うという事は難色を示したとの事だった。 元々なぜ彼女が魔法学校へ通うことになったのかというと、 住んでいた村に最難関の魔法学校であるダラ魔法学校の教授が […]

ファンタジー小説「Peace Keeper 赤き聖者」第三十六話【汚れた水の根源を探して】

「さて、打ち合わせなしのノープランで取り合えず外出した訳だけど、どうしようか?」 少し遅めの昼食をとった後、とりあえず宿屋から出た三人。 湖張が腕を組んでそう呟くと、レドベージュが答える。 「まずは宿屋で水をどこから汲んできているのか聞くことから始めるか?」 「やっぱりそうなるよね。毒がどこからきているのかを辿るにはそれが良いよね」 ノープランと言っておきながら湖張もその意見と同じよなことを考えて […]

ファンタジー小説「Peace Keeper 赤き聖者」第三十五話【汚れた水】

ラナナとの合流後、これからの話を立ち話ではなく落ち着いてする事となったので、 とりあえず宿屋に向かう事となった。 この街にはいくつもの宿があったのだが、ラナナは既に部屋をとっているとの事だったので 湖張たちも同じ宿をとることにした。 ラナナの部屋は一人部屋だったので今日は別の部屋を借りる予定だったのだが、 宿屋の受付にラナナが掛け合い、二人部屋に変更してもらう事ができた。 初対面の相手でも気にせず […]

ファンタジー小説「Peace Keeper 赤き聖者」第三十四話【少女の駆け引き】

「ラナナ・ショコラさん?」 警戒されないために少し距離を置いて立ち止まる湖張。 するとその声に気が付いてゆっくりと顔を向ける少女。 2m程の距離まで近づき彼女の顔を正面から見ると、青い瞳と整った顔立ちが目に入ってくる。 その可愛らしさと美しさを兼ね備えた容姿に、改めて見とれそうになってしまう。 「・・・どちら様ですか?」 高く澄んだ声でそう反応をするラナナ。彼女の表情は少し警戒をしたものであった。 […]

ファンタジー小説「Peace Keeper 赤き聖者」第三十三話【木漏れ日の中の少女】

特に問題もなく順調に歩いて行くと、村を出てから三時間ほどで目的の街まで到着した。 街は大きな川に沿って作られており、恐らくこの川は生活用水としても利用されていると容易に想像が出来る。 町全体は石積みの砦のように囲まれており、魔物対策と同時に水害対策も取っているのかもしれない。 街への門をくぐり中に入ると、活気あふれる街並みが目に入ってくる。 今まで訪れた村に比べると規模が違う事は一目瞭然であった。 […]

ファンタジー小説「Peace Keeper 赤き聖者」第三十二話【新しい仲間を求めて】

「湖張ちゃん、行っちゃうのかよぉ!」 一夜明け、村の入り口の前で村人総出で見送られている湖張たち。 あの後はうまい具合に二人は部屋に潜入する事に成功し、早々に休むことが出来た。 一方村人たちは湖張が姿を見せなくても相変わらず夜通し飲み続けていたようである。 やはり飲むきっかけが欲しいだけだったのかもしれない。 しかしながら湖張に対しては本当に感謝をしているようで、 朝が早い時間だったにもかかわらず […]

ファンタジー小説「Peace Keeper 赤き聖者」第三十一話【宴会二日目】

「ほら!たくさん食べてよ湖張ちゃん!!」 魔物を退治した後は、日も沈まない時間から村人たちは集まり酒を飲み始めていた。 料理を担当する者も酒を飲みながら調理と危険な事を平然とやってのけている。 村の子供たちも酒こそ飲んではいないが場の雰囲気に飲まれて、はしゃぎ回っている有様であった。 現在の湖張は、そんな賑やかな村民たちに囲まれて苦笑いの連続である。 「えっと、もうお腹いっぱいなんですけど」 次か […]

ファンタジー小説「Peace Keeper 赤き聖者」第三十話【芋を食べる魔物】

それから30分ほど村に向かって歩いていると、迎えの二頭立て馬車が湖張たちの目の前に到着した。 「さあ、乗った乗った!」 湖張たちの元への道案内の為に馬で馬車と並走してきた先ほどの男性がそう言うと、 馬車の中から宿屋の主が手を差し伸べてくる。 「あれ?馬車に乗っていたのですか?」 「ああ、この馬車はうちの宿のものだからな。 さあ、出してくれ!」 二人が馬車に乗り込むなり、出発の合図を出す宿屋の主。 […]