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ファンタジー小説「Peace Keeper 赤き聖者」第百四十九話【真面目な青い騎士】

目が覚めると見慣れない部屋の中で、ベッドにうつ伏せで倒れこんでいる事に気が付くハルザート。ハッとして上半身を起こすと頭痛に合わせて倦怠感が襲ってくる。とても気持ちが悪い。 一瞬、魔物にやられて担ぎ込まれた病院かと思ったが、すぐさまタウンの家に泊まっていた事を思い出す。 少しずつ記憶をたどる。すると昨夜、湖張たちと食事をした事を思い出すが、何をどうして今に至るかがハッキリとはしない。湖張やタウンたち […]

ファンタジー小説「Peace Keeper 赤き聖者」第百四十八話【再びのアッシャー家の食事会】

昨日と同じ食堂に案内されると、すでに料理の準備が出来ていた。 入ってきた姿を確認するなりチウルは笑顔で近寄ってくる。 「ほら、席に案内するね、湖張ちゃんはここでラナナちゃんはこっち。」 椅子の位置を移動しながら案内をするチウル。湖張とラナナの間には席が一つ開けられていた。 「あれ?席を一つ開けるのです?」 不思議そうに問いかけるラナナ。するとチウルはうっすらと笑みを見せる。 「うん、ここはタウンの […]

ファンタジー小説「Peace Keeper 赤き聖者」第百四十七話【再びのアッシャー家】

「おう、ちょっと待っててな」 フィルサディアの入り口である街の門を通り過ぎたところで皆に告げるタウン。 小走りで入口のそばにある兵士用の小さな詰所に入っていく。 「どうしたのかな?」 不思議そうな目で詰所を見る湖張にゼンは答える。 「今日は直帰するからその旨を城に伝えるようお願いしているのだと思うよ」 「あーなるほどね。ゼンさんは良いの?」 「僕の分も言ってくれているよ。気が利かないやつでもないで […]

ファンタジー小説「Peace Keeper 赤き聖者」第百四十六話【一掃の魔法】

「なんだよ!!20倍どころじゃねえだろ!!」 離れていたはずなのに痛いほどの爆風に煽られるタウン。 「これほどなのか!?」 地面に伏せて耐えるハルザート。想定外の威力に驚きを隠せない。 数秒経つと、ようやく収まる嵐のような爆風。爆発の煙と砂埃が周囲を包み続ける様子を気まずそうに見つめる湖張。 「・・・少しやり過ぎたかも」 「ひょっとして今までって全力で撃ってなかったのです?」 ラナナが近づいて引き […]

ファンタジー小説「Peace Keeper 赤き聖者」第百四十五話【ジュエルソード】

洞窟を後にした後、20分と経たないうちにスタート地点であり最初に黒い魔物と戦った場所へ戻る事が出来た。 当然のようにそこには魔物の姿はなく、戦闘の形跡として地面に無数の穴が残っているだけであった。 「さて、どうする?」 腰に手を当てて全体に問いかける湖張。するとタウンは光を放つ魔道具を取り出す。 「ここで誘き出そう。さっきもここに現れたんだ。行動範囲ではあるだろう。 それに開けた場所だ。下手に斜面 […]

ファンタジー小説「Peace Keeper 赤き聖者」第百四十四話【斜面の横穴】

焚火を消して、その場から離れる一行。とりあえず森を抜けるために崖沿いを沿って進むことにする。 ハルザートの調子は大分良くなったようで、歩き方はしっかりとしていた。 タウンが思うほどには心配をしなくても良さそうではある。 その様子から、歩く速度を落とさずに進む一同。 道の右側は鬱蒼とした木々が並び、左側には岩肌が見えた崖がそびえ立つ。しかしながら不思議と木と崖の間には人一人が通れるくらいの隙間があり […]

ファンタジー小説「Peace Keeper 赤き聖者」第百四十三話【パンと作戦会議】

「さて、ただ食べるだけでは暇だから作戦会議といこう」 唐突に提案をしてくるタウン。注目を集める。 「どうやって倒すかって事?」 湖張が問いかけると頷くタウン。 「まあ最終的にはそうだな。ただその前に色々と考えないといけない事があると思う。 例えばあの魔物には2回ほど遭遇したが、その度に予想を反する行動を取られた。 正直なところ俺らの常識では考えられない事ばかりだ。 だから次に遭遇した時も想定外の行 […]

ファンタジー小説「Peace Keeper 赤き聖者」第百四十二話【ハルザートの過去】

背の高い木々に囲まれた森。土が見えており、木々の間隔が空いているスペースのある空間。 木の陰に囲まれて日の光があまり入らないせいか薄暗く少しひんやりとしている。 その中で枯れ葉や木の枝を集めて焚火をしている湖張。明るく灯す火の明かりが ほんのりと温めてくれる。 倒れていた太い木に腰を掛けて火の番をしながら時折、視線を移動させる。 その先には横たわり気を失っているハルザートの姿があった。 「・・・う […]

ファンタジー小説「Peace Keeper 赤き聖者」第百四十一話【守るための落下】

その場に残ったゼンに対して襲い掛かる蛇のような口。 飲み込まれないように何とか体を逸らし、すんでのところで躱す。 「先輩!?」 大きな声を上げるラナナ。飛ばされた体制を直し状況を確認する。 すると目の前には捜索をしていた黒く謎めいた魔物が飛び上がっていた。 地面を割って飛び出てきたが故に、周囲には砂埃が立ち上がっている。 何故このタイミングなのか、何故この場所なのか。異様で異形の魔物は何を考えてい […]

ファンタジー小説「Peace Keeper 赤き聖者」第百四十話【急斜面の草原、絶壁の背面】

フーギルを倒した以降、特に魔物と遭遇する事は無く山道を進む一行。 しかしそれは追っている黒く謎めいた魔物の痕跡も同様に見つけられていないという事であった。 山道は次第に景色が全く違ったものへと変わっていく。 今までは背の高い木々が生い茂っていた森のような雰囲気ではあったのだが、 次第に植物類の高さは低くなっていき、気が付いたら木が全くない草原になっていた。 その結果、周囲は見渡し易く晴れも相まって […]

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