ファンタジー小説「Peace Keeper 赤き聖者」第三十九話【ダイアント退治】
- 2020.09.03
- ピースキーパー赤き聖者
- PeaceKeeper赤き聖者, 小説
「おー出てきた出てきた。やっぱり音に反応するんだね」
そう呑気に言いながらダイアントを確認する湖張。
しかし次の瞬間には真剣な表情に変わり、左手で光の玉を上空に放り投げる。
そして次に右手を前方にかざして目の前に光の玉を発生させると、迫ってくるダイアントに狙いを定める。
「サンダークロス!」
彼女がそう声を発すると目の前の光の玉から5本の稲妻が発生し、それぞれがダイアントに突き刺ささる。
更には上空に投げられた光の玉からも稲妻が発生し、ダイアントに降り注がれた。
その名の通り稲妻が交差すると、強い光が発生する。
「うん、こんなものかな?」
湖張の魔法を受けたダイアントは耐えられるわけもなく、衝撃で吹き飛ばされて倒れこんでいた。
その様子を見ていた男性は唖然としており、ラナナも驚いた表情を見せている。
「・・・湖張姉さまって格闘家なのですよね?」
「うん?そうだよ?」
その答えを聞くなり、少し考えるラナナ。
「今の魔法・・・離れた位置にある二つの雷撃の素を同時に操り、尚且つ目標に対して同時に雷撃を当てる。
更には複数の目標に対して命中させるという点から難易度は高いとされていて、
私の学校でも卒業までに習得できない人も多いとされています。それなのに・・・」
その話を聞くと、湖張はニカっと笑う。
「そうなの?そうしたら私もダラ魔法学校に入れるかもね」
「あはは、そうかもしれませんね」
そう反応した後に、倒れているダイアントに目を移すラナナ。
湖張の魔法を浴びたダイアントはピクリとも動かない。
「それにしても、サンダークロスで一度に倒すのは有りですね」
「でしょ?いけると思ったんだ」
元気いっぱいの笑顔を見せる湖張。
そんな彼女の壮快な立ち回りはラナナにとってとても格好よく見えたので、自分も頑張らなくてはと感化される。
「それでしたら私も!おーい、出てきてくださーい!!」
今度はラナナが大きな声を出すと、同じようにダイアントは湧いて出てきた。
それを見るなりラナナも同様の動作を取る。
「サンダークロス!」
彼女の言葉と共に吹き飛ぶダイアント。どうやらラナナも同じ魔法が使えるようだ。
その様子を見ると、湖張が手を上げる。
「じゃあ次は私ね、おーい、サンダークロス!」
「次は私が・・・サンダークロス!」
「サンダークロス!」
「サンダークロス!」
「サンダークロス!」
「サンダークロス!」
交代で放たれるサンダークロスによって、次から次へと湧き出ては吹き飛ばされるダイアント。
その様子は壮快さと共に、一方的に駆除される哀愁も漂わせていた。
「・・・少し哀れではあるな」
仕方がない事だとは分かってはいるのだが、目の前の状況を見ながらダイアントに同情をするレドベージュ。
そして男性は二人の豪快な戦いを目の当たりにしたせいか、固まったまま動けなくなってしまっていた。
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