2026年4月

ファンタジー小説「Peace Keeper 赤き聖者」第百六十四話【深雪】

フワッとした感覚の中、ゆっくりと瞼を開けると見たことが無い天井が映る。 一瞬、理解が出来なかった様子だが、すぐさま何かに気が付いた様子で勢いよく上半身を起こす深雪。 「ふむ、目覚めたようだな」 焦ったような表情で声の方向に顔を向ける深雪。そこには看病をしていたレドベージュの姿があった。 「鎧が・・・しゃべった?」 「驚かせてしまったな」 「面妖な!!」 「この反応、慣れてはいるつもりではあるが・・ […]

ファンタジー小説「Peace Keeper 赤き聖者」第百六十三話【長い銀髪の格闘家】

慌ただしい流れで師と別れを告げると、一行は日が暮れないうちに更に西の町を目指す事となった。 最後にゆっくり食事でもという思いはあったものの、今のダラに感づかれる事の危険性を考えると、悠長なことは言っていられなかった。 「日暮れまでに間に合うかな?」 空を見上げながら問いかける湖張。 「うむ、夕暮れ時に到着であろうな。問題なかろう」 「そっか。まあ最悪、魔法で飛べば良いよね?」 「うむ、そうではある […]

ファンタジー小説「Peace Keeper 赤き聖者」第百六十二話【槍の正体】

「それではいきます!」 師の部屋にて湖張に向けて手をかざすラナナ。 今は滞在2日目の昼過ぎ。宣言通り二日目でアルサキエナの習得を終えたラナナ。 成果を試すために湖張に向かってアルサキエナを放とうとしている。 「はいはいどうぞ」 特に警戒もせずに腕を広げて受け入れる姿勢の湖張。 「アルサキエナ!」 水色の細い光の線が何本も緩やかな螺旋を描くようにラナナの手から放たれると、湖張の体にすっと吸い込まれて […]