ファンタジー小説「Peace Keeper 赤き聖者」第百六十四話【深雪】

           

フワッとした感覚の中、ゆっくりと瞼を開けると見たことが無い天井が映る。
一瞬、理解が出来なかった様子だが、すぐさま何かに気が付いた様子で勢いよく上半身を起こす深雪。

「ふむ、目覚めたようだな」
焦ったような表情で声の方向に顔を向ける深雪。そこには看病をしていたレドベージュの姿があった。

「鎧が・・・しゃべった?」
「驚かせてしまったな」
「面妖な!!」
「この反応、慣れてはいるつもりではあるが・・・まあ否定はせぬよ」

身構える深雪に手をかざして制止の素振りを見せるレドベージュ。
「警戒しなくても良い。危害は加えぬ。湖張を呼んでくる、待っておれ」
「湖張を・・・」

その名を聞くと掛布団をギュッと掴む深雪。彼女の様子を確認するなり移動を始めようとするレドベージュ。しかし直後に扉から声がしてくる。

「声が聞こえたけれども、起きた?」
開く扉。すると湖張とラナナが部屋に入ってくる。

「湖張!」
キッとした顔の深雪。ため息の湖張。
「あー待った、もう暴れないで。ここは宿屋。迷惑が掛かる。それにアナタだって御用になりたくは無いでしょう?町中で暴れたらお役人が飛んでくるよ?」
そう言われると理解をしたのか、唇を嚙み締めはしたものの飛び掛かる事は無く、そのままの姿勢でいる深雪。

「・・・私をどうするつもりですか!?」」
呆れ顔で答える湖張。

「どうもしない。話はするけれども」
「話?」
「なんでアナタがここにいるのよ?良くそんな事が言えるは無しね」
ジッと目を見てくる深雪。

「そんなの決まっていますわ。兄弟子様を探してここまで来ました」

呆れを現すような息を吐き、頭を掻く湖張。
「やっぱりそれ?」
「何ですかその態度!元はと言えば兄弟子様が出ていかれたのは、あなたのせいではありませんか!!久々に顔を見たら腹が立って思わず手が出てしまいましたわ」
「何なのよそれ。そもそも出て行った理由は違うし。深雪が・・・」
(ってちょっと待った、本当の事を知ったら流石にショックかな)

港町の酒場の主から聞いた話によると、兄弟子は深雪の求婚から逃れるために故郷から離れたとの事だが、故郷から遠いこの地まで一人で追ってきた深雪に対して真実を告げる事は流石に酷かと思うと言葉が詰まってしまう。
それはラナナも思っていたようで、視線の隅で両手を小さく押す素振りと苦笑いで抑制を促してくる。再びため息が零れ落ちる湖張。

「私が何ですの?」
湖張が止めた言葉の続きを求めてくる深雪。首を横に振る湖張。

「いや、なんでもない」
「まったく、何なのですあなたは」
「とにかく兄弟子が出て行ったのは私、関係ないから」
「はあ?何を言っているのですか?あなたの怪物じみた剛腕で兄弟子様の身も心も傷つけたのが原因でしょう」
「・・・」

「ああ、可哀そうな兄弟子様!きっと今頃、傷心のまま震えているに違いませんわ。早く私がそばに行ってさしあげないと」
くねくねしながら深雪が兄弟子への妄想を繰り広げている最中、殺意に近い感情のようなものを顔に映した湖張がスッと近づき鉄扇を振り上げる。

「ちょっと湖張姉さま!ストップ!ストーップ!!」
後ろからしがみ付くラナナ。憤怒の湖張。

「怪物じみたって何よ!鬼神といい怪物といい、なんなのアナタ達は!!」
「鬼神なんて一言もいっていませんわ。頭、大丈夫です?」
「キーッ!人の気も知らないで!!」

珍しく感情的になる湖張に冷笑を見せる深雪。しかしすぐさま真面目な雰囲気に変わり逆に問いかけてくる。

「あなたこそ、こんな所で何をしているのです?」
「何って・・・」
振り上げた手を下ろし鉄扇をしまうと少し考える湖張。

「・・・おじいちゃんから聞いていないの?」
「お師匠様から?」
「うん」

「正義のための旅に出た。と聞いております」
その回答が出ると、ジッと見つめあう二人。

(おじいちゃん、赤き聖者の事は言っていないんだ。流石に話を広めてはいないんだね。でも深雪に対しても言っていない?)
心の中で分析をする湖張。一方の深雪は懐疑的な顔になっている。

「で、本当の所はどうなのです?」
「へ?」
「まさか本当に正義のための旅に出ているなんて事、言いませんよね?」
「え?いや、その通りなのだけれども・・・」
「はぁ?」

馬鹿にするような笑みを含めた顔を見せる深雪。言葉を繋げる。
「何を馬鹿な事を言っているのです?正義のための旅ってあなた、そんなの童がごっこ遊びで出す戯言じゃないですか!お師匠様は私をからかっていると思っていたのですが、あなたまでそんな事を言うのです?」
「いや、本当だって!これは仕事なの!」
「・・・仕事?」
「そう、仕事」
「では雇い主は誰なのです?」
「・・・」
(おじいちゃんが赤き聖者の事を伏せているという事は、深雪には言えないという事だよね・・・。何て答えるのが正解?)
頭の中をフル回転させる湖張。しかし深雪は答えを催促する。

「誰なのです?」
「・・・えっと、秘密の組織?」
時間切れで苦し紛れの回答をする湖張。当然のように呆れる深雪。

「何なのですそれ、やっぱり童の戯言ではありませんか」
「ちがーう!」
「全く、近くの村で石像にもなっているし戯れが過ぎませんこと?」

「え?見たの?むしろ出来上がっているの?」
青ざめた顔の湖張。宴会が好きな村で企画されていた石造化プロジェクトが走り切った事と、身内に見られた事に軽い絶望を味わう。
もちろん一緒に石造化されると聞かされていたラナナも気まずそうな視線を斜め下に向けている。

「まったく、みっともないったらありゃしないですわ」
打ちひしがれる湖張。一方深雪は湖張の姿をじっと見つめ、次第に真面目な表情になる。
「あなた、変なのに騙されているわけではありませんよね?何やら面妖な鎧も一緒ですし」

「騙されていない。それは断じて」
「騙されている人ほどそう言いますわよ」
「・・・これはレッド君。パペットというリビングアーマーの技術を使ったからくり人形。私はこのレッド君の運用試験を兼ねて旅をしているの。正義のための旅とは言っても、運用試験が善行に繋がっているだけ。凄い技術で作られているから守秘義務があるの。だから雇い主は言えない」

ようやくそれらしい事を思いついたので言葉にすると、深雪は改めてレッド君を見つめる。
「あなた、湖張を騙していたら許しませんよ?」

深雪が強めの口調でそう伝えると、呆れた顔で湖張が話す。
「いきなり襲い掛かってきたと思ったら、今度は心配してくれるわけ?」
「何か問題でも?」
「・・・まあ良いけど。言っている事とやっている事が急に変わる事は昔からだったし」

腕を組んで小さくため息をつく湖張。一応は自分の事を心配はしてくれているような発言から、もう襲ってはこないと思える。そして違う話を振る事にする。

「ところでさ、兄弟子に運よく会えたとするじゃない?連れ戻す算段はあるの?」
「もちろんありますわ!」
胸を張り腕を組んで自慢げに答える深雪。そしてキョロキョロと周囲を見渡す。

「ところで私の荷物は何処です?それにこの服・・・」
身に付けている甚平を見つめる深雪。腰に手を当てる湖張。
「それは私の。流石に汚れた着物を着せたままベッドに寝かせるのも気が引けるから。そして荷物はベッドの下」

その答えを聞くと、そそくさと手荷物の袋を開けて一通の手紙を取り出す深雪。そして中身を広げて自慢げに湖張に見せる。顔をしかめながら内容を読む湖張。

「さっさと帰ってこい?・・・これ、おじいちゃんの字だ」
「そうですわ、お師匠様直筆です。兄弟子様がこれをご覧になられたら、嫌でも帰らざるをえませんわ!」

「・・・そんなものなのです?」
懐疑的な顔をして湖張の耳元でコソコソと問いかけるラナナ。しかし湖張は顎に指をあてて少し考えた後に納得をしたような表情で答える。

「あー、まあおじいちゃんは師匠だからね。基本的に言いつけを守らないといけないからね。これは効力があるかも」

深雪に再び視線を移す湖張。
「これを書いてもらったという事は、兄弟子を探しに行くとおじいちゃんに言ったって事?」
「当然ですわ。・・・とは言ったものの、おそらくお師匠様は周辺の村くらいの捜索範囲を想定されていたと思います。まさか私がこんな遠くまで行くのは想像もしていらっしゃらなかったでしょうね・・・」
少し気まずそうに言う深雪。呆れ顔の湖張。
「そりゃそうでしょう。というか何でこんな所まで来ているわけ?」
「実は遥か東の方に凄腕の格闘家がやってきたという噂を耳にしまして、特徴からするに兄弟子様かと思えたのです。なのでここまで来ました」
「・・・あー」

少し上を見上げながら納得した反応を見せる湖張。恐らく港町の噂話が遠く離れた深雪の耳にまで届いたのかと思うと合点がいく。そしてこのタイミングで、ふと気になった事が頭に過ったので問いかける。

「そういえばさ、ここまでの路銀はどうしたの?村からかなり離れているから、それなりに掛かったでしょう?」
すると苦労したような顔を見せながらも、けなげな笑顔で答える深雪。
「ええ、それはもう。ただ幸か不幸か最近は魔物が増えたとの事で、行く先々で困っている村や町が多いようでして。そこで退治しては報酬を得る形でここまで来ましたわ」

呆れと驚きを混ぜた表情の湖張。
「無茶するなぁ。怪我は無いの?」
「魔物ごときに後れを取る芭蕉心拳ではありませんわ」
「いや、それでもさ。一人なんだから危ないよ」
「心配ご無用。大丈夫そうな案件以外は引き受けないようにしております」
「あー確かにアナタはそういう所あるよね」
「どういう意味です?」
「後先考えて行動するタイプだと言っているの。怖い顔しない」
「では誉め言葉として受け取っておきましょう」

そのやり取りの後、ふととある事に気が付く湖張。すぐさま問いかける。
「ひょっとしてさ、さっき戦っていたキーロフも依頼?」
「そうですわ。・・・そうでした、倒したのですから報酬を受け取りに行きませんと」
そう言うと窓に近づき二階から日が落ちて間もない町の眺めを見る深雪。

「あら、おあつらえ向きに依頼元の町ではございませんか」
「そうだったんだ。でも日が暮れたから明日にしなよ」
「それも一理ありますね。まあそこまで切羽詰まってはおりませんのでそういたします」
「すると実は結構荒稼ぎをして蓄えがあるという事?」

何気なく問いかける湖張。すると再び荷物の中身を確認した後、少し考えてから答える深雪。
「いえ、そんな事はありませんわ。ですが貯えが無いわけではありません。といいますのも実は旅に出る前、お師匠様から周辺を回るにもお金が必要だろうと軍資金を頂きました。ただ、この旅は私の我儘というのもありますので、手を付けるのも気が引けておりまして。ですので極力、自分の稼いだお金で旅をしております」
「そうだったんだ。まあ深雪っぽいよね、そういう所」
「褒めてらっしゃる?」
「そうだよ」
「ならよろしい。とは言ったものの、お師匠様から受け取った額は結構なもので、持ち運ぶのには少々気を使いましてね」
「え?そんなに貰ったの?」
「ええ、何でも臨時収入があったから持って行けと、気前よく」
「・・・え?」

急に青ざめる湖張。口が小さく何度か開くが声が出ていない。
その様子に深雪は奇妙な物を見るような表情で問いかける。

「どうしました?」
「どうしよう、肝心な事を忘れてた・・・」
「肝心な事?」
「深雪も知っているでしょう!?おじいちゃんはお金の勘定は苦手だって!」
「ええ、それはまあ」
「私が旅に出る前、困るだろうからって結構な額のお金を渡してきたの!私の仕事の契約金みたいなもの!手元に大金があるから安心して、適当に使っている可能性が高いよ!」

「契約金なんてあるのです?」
少し離れたところで小声でレドベージュに問いかけるラナナ。
「湖張が家を出ると何かと困るかと思ったので金を渡しておいたのだ。ラナナと出会った日、宿屋で星の成り行きを教えた後に金塊を渡そうとしたであろう?あれと同額だ」
「ああ、色々と重いから拒否したあれですか。あれ、契約金だったのですね?」
「うむ、湖張と同じ条件にしないと公平ではないからな。一応、いつでも渡すから覚えておくのだぞ」
「あー。まあ、はい」

二人のやり取りなど聞こえていない湖張は、両手で頭を押さえた後に深雪に飛び掛かるように目の前まで顔を近づける。

「お願い深雪!おじいちゃんの暴走を止めて!貯金を守って!!」
困惑したような苦い表情で答える深雪。

「はぁ?何をおっしゃっているのです?」
「内容的に深雪にしか頼めない!!」
「馬鹿仰い。そもそも私は兄弟子様を見つけるまでは戻りません」
「兄弟子の場所なら教えてあげるから!!」

「・・・え?」
湖張の言葉に固まる深雪。驚きの表情。衝撃が体に走ったような感覚の後、湖張に言葉を飛びかける。

「ご存じなのですか!?」
「知っている。実際に会ってはいないけれども旅の途中で兄弟子が出入りしている町に寄ったの。住人の話だと芭蕉心拳を使うアディットという格闘家と言っていたから間違いないでしょう?」

「何処なのです!?」
湖張の両肩をグッと掴む深雪。痛いほどの力が思わず入る。しかし湖張は落ち着いて言葉を返す。
「兄弟子を連れて里に帰ってくれる?」
「帰ります!」
「おじいちゃんの事もお願いして良いい?」
「当たり前です!」

必死の形相の深雪。ジッと彼女の目を見つめた後、湖張は答える。
「分かった。教える。でもそれは日が明けて朝ごはんを食べてから」
「何故!?」
「居場所を聞いたら、すぐに飛び出すでしょう?」

両肩に乗っている深雪の右手にそっと自分の右手を添えると、落ち着かせるような口調で話を続ける湖張。
「お願い、聞いて。深雪も言っていたでしょう、魔物が増えているって。実際に魔物が多いんだ。特にここら辺は私たちの村の周辺より異様に多い。視界も悪く魔物の活動も盛んになるかもしれない夜に移動なんて危険だよ」
「さっきも言ったはずですよ?魔物ごときに後れを取らないと」
「そうかもしれない。アナタは強いよ?でも何があるか分からないじゃない。
ここに来る途中、無茶苦茶になった村を見てきた。沢山のお墓があって正直怖かった。
その時から人は想定外の出来事で突然居なくなるんだと思うようになったんだ。私は深雪がいなくなるなんて嫌だ。・・・お願い、危ない事は止めて」

途中から悲しそうな顔で訴えかける湖張の様子に、次第に勢いを失う深雪。
すると湖張は健気に辛さを隠すような笑顔で言葉を繋げる。

「それにさ、最近鏡を見ている?」
「え?」
突然、脈絡のない話を切り出されたので戸惑う目の深雪。
「折角色白で綺麗な肌をしているのに、随分と荒れているよ?」
「ええ!?」
両手で頬を抑える深雪。湖張はラナナに視線を移す。

「そんなんで兄弟子に会うつもり?あれだったら私の仲間が美容に特化した魔法を使えるから、今晩にでもお手入れの魔法をお願いしても良いかなぁ?」
そう振られると、仕方がないなと受け入れる笑顔で答えるラナナ。

「良いですよ。ついでに髪の毛も整えましょうか?」
「え!?」
今度は手櫛で通りづらくなった髪をいじり始める深雪。そこに追い打ちをかける湖張。

「それに着物だってところどころ汚れているしほつれもある。あれだったら、魔法で汚れを落としてメンテナンスが出来る職人じみたレッド君にお願いしても良いかなぁ?」
レドベージュに問いかけるような視線を送ると、彼は頷いて答える。
「ふむ、何なら汚れもつきづらく痛みにくくする魔法のコーティングもしておくぞ?」
「ええ!?」

魅力的な提案だったのか、少し目が輝き始める深雪。レドベージュは見逃さない。
「更におまけだ。優しい花の香りのヘアミストも用意しよう。髪をコーティングすることで日光や乾燥による髪へのダメージを防ぎ、パサつきのないサラサラした質感になる。また煙などによるニオイが移る事を防止するだけでは無く、花の良い匂いが周囲を魅了するであろう。これで兄弟子もイチコロであろうな」
「そんなものまであるのです!?」
乗る気になった様子の深雪。苦い顔の湖張。
「ちょっと、そこまでやるの?」
「うむ、この町には材料の花が沢山咲いておってな。丁度、開花の時期だったようだ。一晩あれば作れるであろう」

「待ちます!一晩待ちますわ!!」
話に食いついた深雪。それに仕方がなさと安堵した笑顔を見せる湖張。

「うん、そうしよう。とりあえず今日はゆっくりして、明日に備えようね。まずは風呂にでも入ってきなさい。汚れは魔法で落としたけれども、やっぱり風呂は別格だよ」
そう言ってタオルを差し出す湖張。すると深雪は素直に受け取るが、湖張をジッと訴えかけるように見つめる。

「貴女も付き合いなさい。一人で大衆浴場は粋ではありませんわ」
「はいはい」
仕方がないなと言わんばかりの表情の中に、少し嬉しさも見せた湖張。そしてラナナに問いかける。
「ラナナも行かない?」

首を横に振るラナナ。
「いえ、私は後にします。深雪さんのメンテナンスのプランを考えたいですし」
「そっか、なんかごめんね」
「いえいえ」

やり取りを終えると部屋を後にする二人。扉が閉まるとラナナはレドベージュに問いかける。
「なんだかんだで仲は良かったようですね」
「うむ、調べた通りだな」
「ところでヘアミストの話ですが・・・ひょっとして作ろうとして言うのはペッタのヘアミストです?」
「うむ、良く知っているな」
「やっぱり。ここら辺が産地だった気がしましたので。・・・ところで濃度を薄めたものを、私も欲しいのですが・・・」

少し申し訳なさそうにおねだりをするラナナ。快く引き受ける雰囲気のレドベージュ。
「かまわぬぞ?むしろ遠慮などするでない。だが濃度が低くて良いのか?」
「はい、ほんのりと香るとカワイイタイプと聞いておりますので」
「そうか。では用意しておこう」
「湖張姉さまの分もお願いしますね」
「湖張の分もか?嫌がりそうではないか?」
「良いんですよ。私だけつけても何か寂しいです」

すると少し考えるレドベージュ。
「ふむ、では少し材料を変えて香りに変化を持たせるとしよう。それぞれ違いを持たせはするが、香りが合わさればシンクロして香りのハーモニーを楽しめるようにするか」
「何それ!とてもいいアイディアですよ!」
「うむ、そうであろう。では早速、作業に入るとしよう。今晩も忙しくなりそうだ」

そう言うと、嬉しそうに行動を始めるレドベージュ。まずは材料を集めるため、店が閉まらないうちに買い出しに向かい始めた。

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